2011年1月14日金曜日

歩いてみよう

わたしが一人暮らしをしていた頃
お休みがあると
行き先も決めず
なんだかふわふわと寝ぼけた様に電車に乗って
平日のゆったりとした町をよく歩いた

春なんかが一番いい季節だ

公園に桜が咲いていたり
ブランコの音や
サッカーボールを蹴る音がする

春のはじまりは
町に希望がキラキラしているようだった

こんなところにこんなお店があったんだな
あの雑貨屋さんに入ってみよう
ちょっと高そうだけど、わたし好みの服屋さんだな
オシャレな人たちが歩いているな

色んな事を考える

カフェにも一人で入ってみる

ぼけーっとする時間が大すきだった



わたしが雑貨屋をしていて
忘れていた感情が
ふと浮かびあがり
久々にそんな空気感を感じた

お客さんがなんだろってふらっと目的もなく
入ってこられ、
ぼんやり雑貨を眺めてみたり
空想したり

そしてお店の人と仲良くなったら
それだけで来てよかったと思える

少しの幸福をもらった気がして
扉を開けて出るとき
少しほほ笑みながら

そんなふんわりした時間

わたしも作れたらいいなと
思った

そんな店になりたいと思う

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