わたしが一人暮らしをしていた頃
お休みがあると
行き先も決めず
なんだかふわふわと寝ぼけた様に電車に乗って
平日のゆったりとした町をよく歩いた
春なんかが一番いい季節だ
公園に桜が咲いていたり
ブランコの音や
サッカーボールを蹴る音がする
春のはじまりは
町に希望がキラキラしているようだった
こんなところにこんなお店があったんだな
あの雑貨屋さんに入ってみよう
ちょっと高そうだけど、わたし好みの服屋さんだな
オシャレな人たちが歩いているな
色んな事を考える
カフェにも一人で入ってみる
ぼけーっとする時間が大すきだった
今
わたしが雑貨屋をしていて
忘れていた感情が
ふと浮かびあがり
久々にそんな空気感を感じた
お客さんがなんだろってふらっと目的もなく
入ってこられ、
ぼんやり雑貨を眺めてみたり
空想したり
そしてお店の人と仲良くなったら
それだけで来てよかったと思える
少しの幸福をもらった気がして
扉を開けて出るとき
少しほほ笑みながら
そんなふんわりした時間
わたしも作れたらいいなと
思った
そんな店になりたいと思う
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